こんにちは!「思いをカタチに」をテーマに、作り手の思いを届ける翻訳家、KEIKOです。
年間100本、通算1000本超のプレスリリースを制作している現役のPRマンです。
有名、無名に関わらず、PRの仕事では「ブランド」を扱います。
「ブランド」という言葉は、高級なバッグなどのアパレルブランドをイメージしがちですが、食品も、消耗品も、すべてブランドがあります。
ブランドは、ある時は企業そのものであったり、商品だったり、シリーズだったりさまざまです。
ビールで言えば、「プレミアムモルツ」、「スーパードライ」などは、もともとは商品名だったものが、今はひとつのブランドに成長しています。
プレスリリースを制作したり、ブランドのオウンドメディアやオフィシャルホームページで情報を発信する際には、「ブランドを扱っている」という意識を、しっかりと持っていなくてはなりません。
今回は、「ブランドを扱う」とはどういうことなのか、についてご紹介したいと思います。
目次
浮足立っても、しっかり地に足を付ける。
新卒や転職などで、広報部に配属されたり、PRエージェンシーでクライアントの担当になると、今までは1消費者としてして対峙していたブランドを、ブランドの側に立って扱うことになります。
子どもの頃からずっと大好きだったブランドや、憧れていたブランドを扱うかもしれません。
そんな時は、ちょっと浮足立ってしまうかもしれません。
ちなみに私は、憧れの高級ブランドの担当となった時には、こっそり小躍りしました。
ちょっとだけ浮足立ってもいいです。でも、しっかりと地に足を付けてください。
しっかりと、地に足を付けるのです。
大切なことなので2回言いました。
ブランドは大変な努力をして、今のポジションまで来たのです。
多くの人が関わり、多くの人の思いが形を成して、多くの奇跡が積み重なって、今、目の前に存在しているのです。
医療が発達した現代においても、子どもが生まれてくることは奇跡の積み重なりであり、そして今の時代においても、お母さんにとっての出産は命に関わるほど大変なことです。
ブランドが存在しているのも、同じなのです。
ブランドを生み出した人がいて、育ててくれた人、見守ってくれた人、愛してくれた人、そんなたくさんの人の思いと奇跡が、ブランドを作っているのです。
だから、ブランドを扱う時は、しっかりと地に足を付けて対峙することがとても大切なのです。
ブランドが倒れるのは一瞬です!!
たくさんの苦労を経て、多くの思いが集まって、長い年月をかけて育まれてきたブランドも、倒れてしまうのは一瞬です。
かつて私が担当していたある食品は、そのブランドの中で人気No.1の商品でした。
競合他社の同様の商品とトップ争いをしていました。
スーパーで子どもがお母さんにおねだりする姿を、私自身もよく見かけました。
でも、残念ながら、その商品は今はもうありません。
たった1人の従業員による信頼失墜の事件により、その製品は自主回収となり、その後、棚にならぶことはありませんでした。
何年もかけて大切に育てられてきたブランド(商品)で、クライアント担当者との関係も良好で、売上も好調だったのに、消滅の道しかありませんでした。
そのケースは、事件によりブランドがなくなってしまうというものでしたが、このような事態を招くのは、事件だけではありません。
PR担当の言動、メールの送信間違い、データの紛失、などなど、ちょっとしたミスでも起こりうることなのだと、知ってください。
そして、「たったそれだけのこで」と思うような小さなミスでも、ブランドは倒れてしまうことがあるのです。
ブランドを支える人々を想像する
ブランドというのは、思っているよりも多くの方が関わっています。
壮大な数の人が、ブランドを支えています。
ブランドを扱う時には、どれだけの人が関わっているのか想像を巡らせてみてください。
例えば、前段でビールの話をしましたが、プレミアムモルツについて考えてみましょう。
どんな人がかかわっているでしょうか。
開発者、デザイナー、営業部、広告部、などは思い浮かびやすいですね。
でも、もっともっと、たくさんいます!
工場や配送に関わる人もいます。
工場には、正社員の方の他に、パートさんもいるかもしれません。
寄り細分化して考えれば、工場の清掃をする人もいます。
廃棄物を回収する人もいます。
工場から出荷された品物は、物流センターで仕分けされて販売店に届きます。
届いた店では、それを棚に並べる人がいます。
どんどんたくさんの人が思い浮かんできませんか?
壮大な数の人の手を経て、あなたは商品を手に取っているのです。
当たり前のように陳列されているものを手に取って、買って、飲む。
そのひと口目の旨さは、そこに携わる人たちのおかげなのです。
ブランドを支えている人は、壮大な数なのです。
あなたが担当するブランドが、もしもあなたがおかした小さなミスが原因で倒れてしまうことになったら、、、
そこに関わるすべての人の生活に影響がでるのです。
パートさんは退職をよぎなくされるかもしれません。
パートの賃金で、お子さんの学費を払っている方もいるかもしれません。
想像を巡らせてください。
そして、そのブランドを愛する何万人もの人がいることも忘れてはいけません。
まとめ
ブランドは、「カッコイイ!」と羨望のまなざしで見るだけのものではありません。
多くの方の思いや努力の奇跡の結晶です。
そして、企業を支える屋台骨です。
ブランドを扱う時は、愛と想像力を持って、ブランドに誠実に対峙してください。
そうすることが、さらにブランドを育て、ファンを増やすことにつながります。
ブランドの先には、たくさんの笑顔があるのです。
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