こんにちは!「思いをカタチに」をテーマに、作り手の思いを届ける翻訳家、KEIKOです。
年間100本、通算1000本超のプレスリリースを制作している現役のPRマンです。
文字校正って、地味で面倒で大変な印象を抱きませんか?
でも、誤字・脱字はあってはならぬ、という意識はなんとなく持っているものの、どうしたら防げるのか、その考え方も方法もよくわからないと思う方も多いと思います。
今回は、校正の技術的な側面ではなく、なぜ、校正が必要なのか。
誤字・脱字があるということは、どういうことなのか、どうしたら防げるのか、という点についてご紹介したいと思います。
目次
まずは心構えから。
文字校正には、技術のような側面があります。
でも、それ以前の、原稿や取材対象との向き合い方、すなわち、「心構え」がとても重要です。
文章で考えると捉えにくいかもしれませんが、例えば、結婚式の花嫁さんにあてはめて考えてみるとわかりやすいと思います。
結婚式のために、何日も前から様々な準備をしています。
ヴァージンロードを白いドレスで歩く姿は、その準備の集大成のようなものです。
原稿は、取材対象者がいる場合には、その人の思いが写し取られたものです。
製品やサービスのプレスリリースであれば、開発者の思いや、精算に関わるすべての人と思いが背景にあります。
それが文章となって第三者に届くのです。
結婚式でいうと、まさに扉が開いて、花嫁さんがヴァージンロードを進んでくるところです。
その花嫁さんのドレスに茶色いシミがあったらどうでしょうか。
遠目からは目立たないからいいや、と思いますか?
花嫁さんにとっては、一生の思い出に残る大切な瞬間です。
もし私がその花嫁さんだったら、テンションだだ下がりです。
「遠目で見えないからって、いいわけではない!その向き合い方にそもそも問題がある!」と怒りを感じると思います。
原稿も同じなのです。
その文章の、その文字の手前側には、たくさんの人の思いがあります。
それを伝えるための文章です。
そして、その一方で、その向こう側にはそれを読む人がいます。
読み手は、自分の寿命のうちの一部の時間を使ってそれを読みます。
販売するものの原稿の場合には、読み手は時間以外にお金も使っています。
そこに誤字・脱字があってはならないのです。
私の”書くこと“の師匠で、ベストセラー本「嫌われる勇気」の著者である古賀史健さんは、誤字・脱字のある文章の事を下記のように言います。
「誤字・脱字のある文章は、髪の毛の入ったラーメンと同じ」
古賀史健さんと石戸諭さんのとっても学びの多い対談がnoteライブがありました。
この言葉は、その対談の中で出てきました。
その学びについて、記事を書かせていただきました。
書くすべての人必見!「石戸諭×古賀史健」noteライブ
https://rim.guildproject.com/column/9333/
そんなラーメンを平気で出すラーメン店には、二度と行かないですよね。
誤字・脱字はあってはならない、ということを今一度、心構えとして持っておいていただきたいと思います。
校正ポイントを知る
誤字・脱字があってはいけないとわかっているものの、いくら見てもすべて完璧!という風に達成感を持てないのが校正の地味な印象を与えがちな側面のひとつだと思います。
果てしない荒野にも見える校正作業ですが、荒野とみせかけて、様々な道しるべがあります。
間違いが起こりがちなポイントです。
そのポイントを理解していると、ただ機械的に読んでいると見落としてしまう誤記なども見つかりやすくなります。
毎日同じ道を車で通っていると、子どもがよく飛び出してくる曲がり角があったりします。
その角にさしかかる時には、あらかじめ減速する、というのに似ています。
カッコが出てきたら、その対になるカッコはきちんとあるか。
主語が途中で入れ替わったりしていないか。
表記の閉じ・開きは揃っているか。
そういった、校正のポイントが地頭として機能するように、ポイントが頭の中に入っていると、あの曲がり角からは子どもが飛び出してくるかも、と予測するのと同じように、予見予測ができるのです。
最初のうちは、なかなか掴めないかもしれませんが、積み重ねていくと自然と身についていきます。
校正ソフトを使う
誤字・脱字を防ぐための方法のひとつとして、「校正ソフト」を使う、という方法もあります。
でも、ここで大切なのは、校正の基本を理解していることです。
なぜそうなのか、という点がわからないと、本当に正しく校正されているかの判断ができません。
校正ソフトを紹介している記事も公開されているので、それぞれのソフトについては、いろいろ検索してみると良いかと思います。
■「校正ソフト5つを比較 校閲/推敲の機能で文章や誤字をチェック(フリーソフトも)」
まとめ
校正は地味な作業に見えます。
でも、ヴァージンロードに出る直前の花嫁とともに、その扉の前で準備をしている、とイメージしてはいかがでしょうか。
私は、校正をそのように捉えています。
たくさんの人のもとに、情報が届いて、それがその人の笑顔につながったら素敵だな、というイメージを持って、校正作業をしています。
ぜひ、みなさんも、校正を嫌わずに、花嫁さんがヴァージンロードに出るその直前を一緒に作っているとイメージして取り組んでみてください。
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