こんにちは、せら です。Twitterで夢をテーマに発信をしています。夢を叶えるスキルとして、僕は「巻き込み力」が大切だと考えています。1人ではできないことも、集団になることで叶えることができる。
集団になると、色々な知恵が集まります。きっかけができます。予想外のエネルギーが思いもしない結果をもたらしてくれます。実際に僕は「巻き込み力」のおかげで目的や夢を叶えてきました。
そんな僕が、「巻き込み力」をテーマに、人を巻き込む上で大切だと思う要素「共感」「注目」「あり方」の観点から、世の中のできごとを切り取る企画です。
今回は2021年1月に話題になったサッポロビールさんの事例です。
目次
■今回のアウトライン
2021年1月8日、サッポロビールさんから新商品発売中止の発表がありました。ご存知無い方のために、アウトラインを解説します。
発売中止が発表されたのは、サッポロビールさんがファミリーマートさんと共同開発した期間限定ビール「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」。そのパッケージに誤表記があったことが発売中止の理由。誤表記の内容は「LAGER」が「LAGAR」となっていた、つまりEとAのスペルミスでした。
“E”を“A”とスペルミスしていたようです
「LAGAR」ではなく「LAGER」 ファミマ共同開発のビール「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」スペルミスで発売中止に https://t.co/K3MZYQUWOg @itm_nlabより pic.twitter.com/sHs2Uyck5X
— ねとらぼ (@itm_nlab) January 9, 2021
そして1月13日。
両社は一転、商品を「発売」すると発表。理由は、発売を望む声が多数上がったことや、スペルミスのままで販売することについて「関連法規や省庁に確認し、問題ないとの回答を得た」からだと経緯を説明しました。
皆様からの温かいお声を頂戴し、発売中止の決定を取り消すことといたしました。
たくさんのご意見、心より御礼申し上げます。また、多くのお客様にご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。
引き続き宜しくお願いいたします。▶https://t.co/dRrBbsXfSW https://t.co/7Xxv6BA0vh
— サッポロビール SapporoBeer (@SapporoBeer) January 13, 2021
■SNSから広がった「思いやりの輪」
1月8日の販売「中止」の発表直後から、Twitter上では「廃棄されたら食品ロスになる」「そのまま売っても良いのでは」などといった投稿や、商品開発・製造に携わった人々の苦労をねぎらう投稿が数多く上がりました。
スペルミスをもじって「#EじゃなくてもAじゃないか」という、失敗を笑いに変えていくおおらかさを期待するハッシュタグも生まれ、さらには販売中止の撤回を求める署名運動まで登場し、発売を望む声が広がりました。
また、日本人の不寛容さを指摘して、「一部の過剰なクレーマーに左右される嫌な時代」「細かい部分を気にしすぎだ」「俗にいう訳あり商品でも消費者からしたらどうでもいい部分」という声も上がりました。
確かにSNSで怖いのは、企業に不祥事が発生すると、議論すべき本質的な内容とは異なる方向にバッシングが派生してしまうことです。
過剰なバッシングが問題視されている中で、今回のようにSNSの声がポジティブな企業判断に貢献した事例はすごい。
■日ごろからの信頼の積み重ね
今回の件は、昨今のSDGsへの関心の高まりもさることながら、両社の長年の企業姿勢が消費者から信頼を得ていたことも「温かい共感の輪」が広がった大きな要因だと思います。
販売「決定」の発表と同時に、Twitter上では発売を歓迎する声が数多く上がりました。
・失敗したって、ええじゃないか!そのビール缶にはたくさんの人の想いが詰まっているはず。早く飲みたいなあ。
・なんか涙が出てくる。ファミリーマートに行ったら絶対に買おう。もともとビールはサッポロが一番好きだけど、より一層好きになった。
大量のフードロスを回避できたことに加え、自分たちの声が企業に届いたことへの喜びや、商品開発・製造に携わった人々の苦労が報われたことに胸をなでおろすユーザーが相次ぎました。
「商品デザインの正しさ」よりも「企業の社会的な正しさ」を選んだ両社の決定に「より一層好きになった」ファンも多いはずです。
本質、正直さが求められる時代。
企業を取り巻く全ての「あり方」が正しくなければ、どんなに有名なブランドもファンを維持できなくなっています。企業が正しく「伝わる形で」発信する活動は、ますます重要度が高まっています。
■まとめ
さて、今回はサッポロビールさんの事例を紹介させて頂きました。共感したポイントも解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
Twitterは可能性の塊です。「今更Twitter」などと言わることもありますが、そんなことはありません。
今回は「食品ロス」を救った話でしたが、以前紹介させていただいたシャープさんの取り組みのように「困っているお店を救う」こともできるし、僕自身の体験のように「人生を変える」こともできます。
Twitterから広がった「思いやりの輪」が導いた結果のように、SNSはもっと、世界を「優しく」変えられると信じています。
発信を頑張る個人・法人アカウントの皆さまにとって、何か少しでも“ 気づき ”に繋がれば幸いです。私も夢に向かって発信を頑張ります。一緒に頑張りましょう!
最後になりますが、サッポロビール公式アカウント(@SapporoBeer)様、ファミリーマート公式アカウント(@OtonaFamima)様、勝手にこのようなご紹介をし、失礼いたしました。素敵なご活動と、これからの発信、応援しております。