心に届く言葉集 webサイト「僕らは言葉でできている」のススメ

ふと目にした言葉が、心にとどまることがあります。価値観や生き方にまで影響してくることも。言葉を通じて、企業やブランド、イベントやサービスの価値を発信するPRの仕事では、言葉のインプットが欠かせません。ステキな言葉が集められたwebサイト「僕らは言葉でできてきる」をご紹介します。

「思いをカタチに」をテーマに、作り手の思いを届ける翻訳家、KEIKOです。
PRという仕事に長年携わっているわたしにとって、「言葉」のインプットは欠かせません。
街中の広告、手に取る小説、Twitterやnote、雑誌の見出しなど。
私たちのまわりは、言葉であふれているのだけど、自分の心に刺さったり、行動変容を促す言葉はそんなに多くありません。

以前、私史上不動の1位のキャッチコピーについて紹介しました。
この言葉の向こうに、その商品を手に取る女の子の恋のシーンが見えました。    

商品コピーは、恋だって動かせる。

あるブランドのある商品のキャッチコピーが、それを見たひとりの人生に、大きな影響を与えることもあります。
私自身もそうでした。

「あなたにしか書けない文章がある」

あるライタースクールの紹介のコピーでした。この言葉が、書けない私の背中を押してくれました。
この言葉に出会っていなかったら、私はたぶん、今の道にはいなかったと思います。

20文字にも満たない言葉が人の人生を変える。
これって、すごい。
北風と太陽で言うなら、その太陽の照りときたら、一瞬にしてこんがりと香ばしく焼き上げるほどのすごさです。

そんなステキな言葉をキュレーションして紹介しているサイトがあります。

「僕らは言葉でできている」

個人運営のサイトです。
心に刺さり、行動を誘発するキャッチコピー、小説の言葉、名言、歌詞などがあつめられています。
そして、その言葉のシーンを丁寧に描く見解も、別ページに添えられています。
これを別ページに設えていることも、構造的に素晴らしい。
上質なお茶や、ウイスキーなどは、喉を過ぎたあとの味わいと香りの余韻を楽しむもので、言葉もそれに似ています。

Barに足をはこぶように訪れたいサイト「僕らは言葉でできている」をご紹介します。

 

オススメポイント① 言葉の力が伝わるデザインと利便性を両立したページ構成

日頃から、本や雑誌、webサイト、ライターや作家のnoteなどを通じて言葉のインプットをしていますが、キャッチコピーなどがまとめられているサイトもよく覗きにいきます。
その中でも、ページのデザインも、作りもお気に入りのサイトが、前述の「僕らは言葉でできている」です。

webサイト>>>
https://bokukoto.com/

言葉を紹介するサイトならではのページデザインで、紹介する言葉がもっとも立って見えるようなトーン&マナーで作られています。
文字に命が宿って言葉になっているように感じられます。

多くのwebサイトがそうであるように、言葉の紹介だけであれば、ただ横組みのテキストの羅列で良いように考えがちですが、
このサイトでは、言葉が直感的に心に入ってきやすいデザインで、とりあげているキャッチコピーなどが、言葉の役割をはたせるように、縦組みで大きなサイズの文字で、カードのように配置されています。

ひとつの画面上に複数の言葉が表示されることのない仕様で、その言葉ときちんと向き合って、捉えられる仕様になっているので、読み手はその世界に入り、その余韻までも感じることができるのです。

さらに、ページをスクロールしていくと、フリーワード検索の窓があるほか、「テーマ」、「コピーライター」、「年代」、「広告コピー」などのカテゴリーボタンや、「人気の言葉」、「言葉の一覧」というボタンがあり、探したい言葉をで抽出できる仕様になっています。
キャッチコピーを考える仕事や、原稿を書く時のヒントとして言葉を探しているとき、この抽出ボタンが、実に便利なのです。

 

オススメポイント② ページを開くたびに心が震える


言葉を紹介するwebサイトとして、とてもステキな理由について前述の通りですが、
そのような構成だからこそ、ただ横組みのテキストの羅列よりも、紹介されている言葉が力をもって心に届きます

万葉集の歌も、今お読みいただいている横組みのテキストのようになっていると、味気なく感じますが、
短冊に書かれたものは、言葉の余白が感じられ、情景や思いが言葉とともに心に届きます。
百人一首かるたの読み札も同様に、横組みテキストと伝わり方は変わります。

その言葉が読み手の心に世界を描かせるように余韻をもって届くこのサイトは、開くたびに心が震えます。

それがなんとも心地よくて、言葉探しのときだけでなく、ちょっとした隙間時間に、思考の休憩をするように覗きにいったりします。
目に映った言葉が直接的に何かに作用することはなくても、心に広がった世界のその先に、探しているもののヒントが見えたり、リラックスできたりします。

 

オススメポイント③ 背景を語りあうような余韻を楽しめる管理者の見解


キャッチコピーや、小説の一説を読んで、心に描く世界は人それぞれですが、このサイトでは、その言葉のシーンを丁寧に描く見解が別ページに添えられています。
このページもまた、行間や余白が読み手に世界を描かせてくれます。

通常、街中で出会うキャッチコピーなどは、その言葉のシーンの詳細はどこにもないのですが、この別ページの見解は、その言葉の続きを読み進めているかのようです。
ひとつの見解でしかないのですが、ただの1見解としてしまうには余りあるほどに、そこには世界観があります。

言葉に出会い、自分が思い描いたシーンと似ていたり、違っていたり様々ですが、余韻を共有するような感覚になります。
こんな風に、コピーの背景やストーリーを誰かと語らうことは通常ではないことなので、新鮮かつ、楽しいひと時です。

まとめ

美しい言葉、伝わる言葉の遣い手になるためには、美しい言葉や伝わる言葉にたくさんふれる必要があると私は思っています。
今回ご紹介のwebサイト「僕らは言葉でできている」は、ステキな言葉であふれています。
言葉を紡ぐときのヒントに、ひと息つきたいときに、ぜひ覗いてみてください。

最後に、このサイトでも紹介されている、JALのCM「挑戦を続ける人 長谷部誠編」から、いまこそ、たくさんの人に届いてほしい言葉を紹介します。

未来は、絶対に変えられる。

 

*** ステキな言葉にたくさん出会うと、書くことへの苦手意識も軽減する! ***

ステキだと思う言葉や表現にふれればふれるほど、自分の言葉も磨かれていきます。
書くことが苦手だった私も、たくさんの言葉にふれることで、いつのまにか苦手意識は軽減されていきました。

書くことが苦手な私が実践している3つのコト

 

 

【書くコツ・考え方のコツはコチラから↓↓↓】

https://rim.guildproject.com/author/keiko_ktc/

「思いをカタチに」をテーマに、作り手の思いを届ける翻訳家として、企業やブランド、イベントなどのPRに携わっています。
言葉の遣い手として日々の仕事を通じて発見したコツや技についてご紹介しています。

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