元テレビマンが教える、現場で学んだテロップ入れのコツ|テロップ研究室【そもそも編】

テロップ研究室シリーズ化!第3弾の今回は、なぜテロップを入れるのか、どういうときに入れればいいのかについて解説していきます。ただ漫然と入れるのではなく、しっかりと演出意図を持ってテロップを入れていくことが、より良い動画に繋がります。

こんにちは! 元テレビマンで二児の母、じゅりちゃんです。
動画制作には欠かせない「テロップ(文字)」について考える、テロップ研究室。
ありがたいことにシリーズ化してきました。

さて今日は、テロップ演出論。
皆さん、何となくテロップを入れていませんか?
どうしてそこに文字情報が必要なのか、考えたことがありますか?
なぜテロップを入れるのかというそもそも論について、今回は深く考えていきます。

前回の記事はこちら

元テレビマンが教える、現場で学んだテロップ入れのコツ|テロップ研究室【応用編】

 

そもそもなぜ入れるのか?
テロップが果たす役割3つ

情報を補足するため

テロップが必須なのは、映像に情報が乗り切らないとき

撮影がうまく行かなかったり、編集でどうしても話の流れがわかりづらくなってしまうときはありませんか?
テロップが果たす最も重要な役割は、映像に情報が乗り切っていないときに、それを補足することです。

例えば、以下のようなケース。

  • 人物を紹介する。
  • 商品名や価格などを紹介する。
  • マイクに雑音が入って聞き取りにくい箇所をフォローする。
  • 舌足らずな子どもの話をフォローする。
  • 方言でのコメントを標準語でフォローする。
  • コメントで「あれ」とか「これ」とかになっている箇所をフォローする。

視聴者にとって、ちょっとでも疑問に思う箇所が出てくると、そこが気になってその後の話が入ってこなくなってしまいます。
もったいないので、わかりにくい箇所はフォローして、少しでもわかりやすい動画作りを心がけましょう。

映像を盛り上げるため

笑いはテロップで演出できる

これはおそらく、最も認識されているテロップの効果だと思います。
盛り上げたいところでカラフルなテロップを入れると、笑いどころが視聴者に伝わりやすくなりますね。
色やフォントで緩急をつけられるので、トライして楽しいテロップ入れです。

ポイントは、笑ってほしいところでは、ボケだけでなく、ツッコミテロップも入れて、しっかり落としましょう。

私のオススメは、スライム研究YouTuberの、のってんさん。
一人しゃべりなのにフリオチがしっかりついていて、勉強になります。
ちょっとハスキーな声と、スライムがマニアックすぎてたまりません。

のってんさんのチャンネルはこちら

視聴者の理解を助けるため

フルテロップより要点を絞るのがオススメ

多くの動画について、私がもったいないなぁと感じるのは、フルテロップ=コメントをまるっとフォローしている事例がとても多いこと。
特にセミナーやインタビューでこれをやると、かったるさを倍増させて逆効果になる危険が高いです。

なぜか。

基本的に皆、他人の話には興味ないからです。

めちゃくちゃ興味がある、めちゃくちゃ大好きな人の話しか、人は聞かないと思って間違いないでしょう。
そもそもそんなに好きな人の話は、テロップでフォローなんてしなくても、聞き漏らしなく一発で頭に入ってきます。

そしてそんなコアなファンは一握り。
訴求したいのはその外側にいる、見込み客に対してではないでしょうか。

では、コメントをまるっとフォローするのではなく、効果的に内容を理解してもらうためのテロップについて考えましょう。

例えば、インタビューで以下のようなコメントがあるとします。

弊社で開発したこの画期的な英語学習プログラムで、集中して3ヶ月で聞き取れるようになります

これについて、2つのテロップを見比べてみましょう。

フルテロップ例

要点絞り例

いかがでしょうか。
覚えてほしいポイントを抽出すればいいんです。
文字数は極力減らすことが大切です。

この他にも、価格や人数など、数字は耳からだけでは覚えにくいので、テロップにするとよいでしょう。

フルテロップについては、編集意図がないのであれば、私はメリットをあまり感じません。
まず画が汚れるし、視線は奪われるし、何よりも編集に時間がかかる。

YouTubeには字幕生成機能があるので、手間暇かけてコメントをまるっとフォローするより、字幕機能にまかせてしまいましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
漫然とテロップを入れてはいませんでしたか?
実はめちゃくちゃ奥が深いテロップ演出。

どこに入れればいいかわからないと悩んだときには、覚えてほしい情報、補足したい箇所を重点的にフォローしましょう。
ニュースの見出しが結構勉強になります。

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過去記事のテロップ研究室記事は以下から

元テレビマンが教える、現場で学んだテロップ入れのコツ|テロップ研究室【基本編】

元テレビマンが教える、現場で学んだテロップ入れのコツ|テロップ研究室【応用編】