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【Holy Cow】聖なる牛?というフレーズの意味と関連曲の紹介

"Holy Cow"という英語表現を、これまで耳にしたことはありますか?聖なる牛??この記事では、本フレーズがタイトルや歌詞で使われている楽曲の紹介とともに、その意味を確認していきます。

海外の映画・ドラマで演者が何かやらかした時やびっくりした時に「ホーリーシッ!」と声をあげるシーン、皆さん一度は観たことはあるかと思います。

”Holy Shit” = なんてこった!や、やっちまった!の意味合いで使われるこのフレーズですが、下品な単語である shit が含まれるこのようなフレーズは、他の単語で置き換えられることが多いです。

 

例えば日本語でも、用を足す場所のことを軽めから重めの順に挙げると

「お手洗い」→「トイレ」→「便所」

のようになりますね、その感じで外向き用として薄めた表現にするパターンはこれに限らず、英語フレーズあるあるの一つです。

 

“Holy Shit” を基準にした場合、薄めた言い方として、Holy Cow / Holy Smoke / Holy Moly / Holy Crap などがあり、いずれも同じ意味ですが、”Holy Shit” に比べ一般的な会話で使いやすいレベルに薄められているイメージです。

もし “Holy Shit!” あるいは “Holy Fuck!” などとビジネスや初対面の場で口にすることは、それは前述の日本語のお手洗いの例で言えば、知らない人相手にいきなり

「ちょっくら便所でクソ捻りに行ってくる」

とブチかましてしまうことと近く、無難にいきたければこのようなオブラート表現をうまく使い分けるのが良いかと思います。(ワイルドなキャラで売っていきたい方は、かましにいってもOKです)

 

ということで今回は「なんてこった!」の薄め表現である、Holy Cow や Holy Smoke のフレーズが用いられている楽曲をいくつかご紹介します。

 

Holy Cow / Holy Smoke 表現が使われている楽曲

Holy Cow – The Band

“Holy Cow”がそのままタイトルになっているこちらは The Band による楽曲で、73年リリースのアルバム、Moondog Matinee に収録されています。

The Band は、ボブ・ディランのバックバンドを務め、伝説のフェスであるウッドストックへの出演やビートルズとの親交など、ロックの歴史を語る上では外せないバンドです。

この曲は、女性に見捨てられた男性がその切ない心情を吐露している歌詞ですが、それに対して曲調やサウンドは明るめで、悲劇をコメディタッチで表現していて面白いですね。

“Holy cow, what you doing, child?” とか、“Holy smoke, well, it ain’t no joke” など、

どうしちゃったんだよ?ほんと冗談じゃないよ?

のようなフラれた男の全力の情けなさがご機嫌なキーボードやホーン、ギターに乗って全体から「なんてこったい」感が溢れていて脱力した ”Holy Cow” のイメージが分かりやすく、良い感じの一曲です。

 

Falling for You – Weezer

男の情けなさや哀愁を漂わせる存在として、Weezerは決して外せません。

Weezerは92年にロサンゼルスで結成されたロックバンドで、ロックと言えばまずキメキメの革ジャンや派手な衣装、メタルの骨太マッチョなイメージなどが言葉からはストレートに思い浮かべやすいところですよね。

しかし、Weezerのフロントマンのリヴァーズ・クォモは、クラスでも全然目立たないメガネ男子のような外見をしています。

憧れのロックスターになりたいメガネ青年が紡ぐ、憧れのあの娘へ思いを伝えたいスタイルの作品群は、(主に)モテない男子中心に共感を呼び絶大な支持を集め、一気にスターダムに上り詰めました。

この曲は歌い出しからの Holy Cow! で憧れのあの娘に出会えた感動を示し、下記のように続きます。

First, there’s rules about old goats like me / Hangin’ ‘round with chicks like you -but I do like you-

 

Old Goats はクソジジイやスケベジジイ、Chicksは女性(主に性的な意味)を指していて、「あなたのようなきれいな人に僕のようなクソジジイが~」と表し「でも本当に好きなんです」と歌っています。

また、後半でも「チェロを弾いてみたけど、僕はマジで下手すぎてヤバかったよ、でもあなたが好きなんです」と続けていて、彼の憧れの対象に対する熱量の高さがひしひしと伝わってきます。

こちらを含め、恋愛や青春時代の揺らぎやすい情緒を歌う曲が多く「なんてこった!」というフレーズがよく似合うバンドの一つだと思います。

 

Holy Smoke – Iron Maiden

最後はHR/HM (ハードロック/ヘヴィーメタル) の代表格とも言えるイギリスのバンド、アイアン・メイデンの曲です。

そのまま ”Holy Smoke” がタイトルになっていて、米国保守派のキリスト教徒を批判している歌詞の曲です。

そんな政治的な曲ですがサウンドはメジャーキーで明るく疾走感があり、特筆すべきは動画でヴォーカルのブルース・ディッキンソンが、なんとも平和な菜の花畑の中で歌っているのが、ハードロック史上稀に見る光景で最高です。

アイアン・メイデン=鉄の処女という昔のイギリスの拷問器具からそのバンド名をとり、毎度ジャケットに現れるおどろおどろしいゾンビのキャラクターなど、一般的にはイカつくダークなイメージがアイアン・メイデンにはありました。

しかし、この曲はそれらを全て覆すような愉快な動画になっていて、且つ音はばっちりキマっていてかっこいい、という素敵な仕上がりになっています。

この動画を観ている往年のファンも「なんてこった!」と嬉しい驚きをもたらす、イケてる作品だと感じます。

 

まとめ

今回は、Holy Cow / Holy Smoke 表現が使われている楽曲のご紹介でした。

良いときでも、また悪いことが起きたときでも「なんてこった!」のシチュエーションで使えるフレーズです、今回ご紹介した曲と合わせて覚えておくと便利に活用できるかも知れません。