【わけあって絶滅しました。】に学ぶ、理不尽な環境での生き方

ウイルスとの闘いで、心をすり減らすこの頃。小学生に大人気の本「わけあって絶滅しました。」を読み、理不尽な環境で生きるにはどうすればよいかについて考えました。

こんにちは! 元テレビマンで二児の母、じゅりちゃんです。
私の好きな映画ベスト10に入る、『アウトブレイク』
アフリカ大陸から密輸されたサルが持ち込んだ、致死率の高いウイルスがアメリカで広がって…というアレです。
ダスティン・ホフマンが大活躍するやつ。
パニックムービーとしても非常に見やすいので、まだの方はぜひ!

アウトブレイクを見てから、「人類が滅びるとしたらウイルスかもしれない」と思っていた私。
不謹慎ですが、新型コロナウイルスで、またそのことを考えてしまっています。

人間の力及ばぬことが、この世にはまだまだあるんだな。
何でもできると思って驕っていたな。

という前フリにも関わらず、今回ご紹介したいのは、『アウトブレイク』ではなく、『わけあって絶滅しました。』という本。
自宅軟禁中の5月に読んで、とてもためになって面白かったのです。

この本を紐解きながら、「理不尽な環境を生きるためのヒント」を、考えてみたいと思います。

絶滅を逃れた生き物の規則性は?環境適応とは?

絶滅の主な理由は意外な〇〇

いきなりですが、『わけあって絶滅しました。』調べ、絶滅理由トップ3の発表です。

【3位】
人間のせい
人間ほどほかの生き物をほろぼしてきた生き物はいない。狩りつくしたり、環境をかえてしまったりすることで絶滅を引き起こす。ただし、1位・2位にくらべると、割合はだいぶ少ない。

いきなりまさかの人間のせい!
人間の業の深さを感じる現実を突きつけられました。

しかし、1位・2位に比べると少ないとのこと…。

【2位】
ライバルの出現
より速く動ける、より頭がいい、より省エネ……など、自分より環境に適応したライバルに、えものやすみかをうばわれて絶滅が起きる。しかも、そのライバルは自分の子孫からあらわれることもある。

なるほど。
ということは、環境適応できる器用な者が有利だということでしょうか?
やっぱり、生物学的にも、うまく立ち回れる者に分があるのか…?

では、栄えある(栄えない)1位とは!?

圧倒的【1位】
りふじんな環境の変化
火山が爆発する、隕石が落ちてくる、ものすごく暑くなる、逆にものすごく寒くなる、酸素がなくなる……といった、生き物がどうがんばっても生き残れない状況に地球の環境が変化してしまい、絶滅が起きる。
『わけあって絶滅しました。』6・7ページより引用

はい。
いかがでしたでしょうか。

我々の力及ばない「理不尽な環境の変化」が圧倒的1位ということでした。
ちなみに、今まで地球に現れた種の99.9%が絶滅しているとのことです。

松潤もビックリの絶滅率。
なんという激しすぎる生存競争でしょうか。

ヒトという種の未来はどうなってしまうのかわかりませんが、せめて、私という一個人が、理不尽な環境に置かれたときに生き延びるヒントを知りたい!

生き延びた者たちの共通点は?

『わけあって絶滅しました。』には、たくさんの絶滅した生き物と、少しの生き延びた生き物が載っています。

絶滅理由は本当に様々で、ひとくくりにはできないというのが正直な感想です。
生き延びた理由も然り。
ただ単に運が良かっただけなのではないか。
という身も蓋もないところに着地するしかなさそうです。

ただ、その中でも何とか共通点を探してみました。
(人間に滅ぼされた生き物については、一度横に置いておきます)

すると見えてきたのが、絶滅した生き物はとても個性的な姿かたちをしていたり、めちゃくちゃデカかったり、強かったり、とにかくストイックな進化を遂げたものが多かったということです。

対する生き延びた者たちは、言い方が悪いけど、地味!
あと、あまり進化しなかったり、住むところを変えなかったりと、ひっそりと生きている生き物が多い印象でした。

個別の事例は、ぜひ本を読んでみてくださいね。

つまり、ざっくりいうと

1)ストイックに突き詰めて、短く太く生きる。
2)あまり頑張りすぎず、細く長く生きる。

なんというか…哲学?

進化とは、良い面ばかりではなく「一度変えてしまったら前の状態に戻れない」という片道切符のため、リスクが伴うものだったのです。
例えば私たちヒトが、四足歩行に戻ることができず、肩こりや腰痛と付き合う運命になってしまったように。

そして、一つの環境にストイックに適応してしまったら、環境が少し変化しただけでも一網打尽にされてしまう。

進化をしなければならない。
常に前へ、前へ。

20世紀、そうやって追い立てられるように発展してきた、現代社会。
しかし我々は、進化の良い面ばかりを、都合よくメタファーに使っていただけではないでしょうか。

理不尽な環境にはどう立ち向かえばいい?

種の存亡に関わるような、ガチの地球環境の変化には、人類一丸となって取り組まなければいけません。
一方、一個人として、身の回りの理不尽な環境の変化には、どう立ち向かえばよいのでしょうか。

本を繰り返し読み、私は、一つの答えにたどり着きました。

立ち向かわず、逃げる。

いじめやハラスメント、突然恋人にフラれるなど、理不尽な出来事は、誰にでも起きうることです。

私も、いじめに遭ったり、以前の職場でパワハラをされたことがありました。
そのとき、私は真面目に、学校や仕事に行き続けてしまったのです。

結果、何となく理不尽な環境に適応してしまったのですが、代わりに失ったものは、健全な精神でした。
今でも、夜遅い時間に電話やメールがあると、心がざわついて落ち着かなくなるので、夜寝る前にはお休みモードにして、通知が来ないようにします。

「気軽に相談してね」
「もっと早く相談してくれればよかったのに」

と、クラスメイトや同僚は言うかもしれません。
しかし、そんなに気軽に、人間関係の軋轢を相談できるでしょうか?
その相談相手が裏切らない保証はないのに?

あのときの私に言いたいことは、逃げるべきだったということです。
学校なんて行かなくても、勉強する方法なんていくらでもあった。
そんな職場、すぐにいなくなったって、私の代わりなんていくらでもいたはず。
逃げて、新しい場所に行けばよかった。

肝は、逃げる先の新天地(避難先)の確保

新天地の候補は、多いほど気が楽になります。
だから、環境が安定しているときにこそ、新天地となりうる場所をいくつか探しておくといいと思うのです。

そこは、できる限り、今ある人間関係とは別のもので成り立っているほうがいい。

新たな趣味のサークルに入るのもよし。
資格のスクールに通うのもいいでしょう。
近所のスナックに、勇気を出して行ってみるのもいいかもしれません。

できる限り利害関係の少ない、自分を過剰に歓迎もしないけど、拒絶もしない場所。
理不尽な環境の変化で傷ついてしまったときに、しばらく身を置いてもいいかなと思えるような場所を、精神が安定しているうちに探しておくとよかったなと、あのときの私に伝えたいです。

そして、傷が癒えたら、自分を進化させるために立ち上がる気力も湧いてくるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今まで生まれた99.9%の種が絶滅していると聞くと、何だか絶望感がすごいですが、ある種の絶滅のあとには、別の種に取って代わるチャンスが巡ってくるのです。
我々ほ乳類も、恐竜が絶滅したからこそ、このように繁栄できたという事実があります。

ただ、人間が引き起こした絶滅については、その後の繁栄をもたらすものではないので、我々は自分事として、環境問題に真剣に取り組まなくてはいけません。

一方、個人レベルの身の回りの環境については、進化や絶滅に無理にこじつけることは危険です。

弱音を吐かず頑張りつづけることが良しとされ、すごい圧力をかけてくるこの社会そのものが、無理に進化しすぎたモンスターのように思えてしまう今日この頃です。

丸山貴史/著・今泉忠明/監修『わけあって絶滅しました。』

続編も発売されています。