こんにちは!映像クリエイターで二児の母、じゅりちゃんです。
長引くコロナ禍で、ご自身の講座やセミナーをオンラインにしたいという需要がますます高まっています。
前回、初期投資1万円以下で始められるセミナー動画の作り方をご紹介しました。
さて。
いきなりですが、動画ビギナーさんがやりがちな失敗ってなんだと思いますか?
正解は、「いきなり撮っちゃう」
…いきなり撮って何がいけないの?
今回は、いきなり撮るリスクと、そのリスクを減らすための、動画の設計図「企画構成」について考えます。
押さえておけば、外注するときにも役に立ちますよ!では行ってみましょー!
目次
企画構成は設計図!ゴールを描いてつくることが大切
動画のできあがりを描いておく
設計図なしに家を建て始めますか?
いやいや、設計図なしに家建てらんないでしょって思いますよね。ね?
なのに、なぜか動画は先に撮っちゃう人が多いんです。
本当に。
先に撮ってから「これ編集してほしいんですけど」というご依頼が多いんですよ。
うわー、先に言ってくれればもっとわかりやすくできたのに!
話のテーマがずれていってるぅぅぅ。
同じこと2回言ってるぅぅぅ。
かと思えば説明足りないぃぃぃ。
みたいなことがよくあります。
企画構成をやらずに撮るのは、設計図なしに家を建てるのと同じです。
「動画のできあがりを描いておく」というのは、〇〇のCMみたいな感じで〜というような、ふんわりイメージのことではないんです。
北欧っぽい感じの外観で〜、白樺の木使って〜、ミッドセンチュリーの家具を置いて〜だけじゃ、家建たないですよね。
何坪なのか、何階建てなのか、何部屋つくるのか、水回りはどこに置くのか、庭をつくるのか、地盤は強いのか弱いのか…。
設計士さんが引いた図面がないと、大工さんも取り掛かりようがないですね。
この設計図が、企画構成です。
ということで、具体的に設計図の作り方に移りましょう!
基本1テーマ、できるだけ細かく絞り込む
1動画1テーマが、わかりやすさの基本です。
例えば、「資産形成の方法について」。
これではターゲットがわかりにくいので、もうちょっと絞り込んでみますか。
まずは白い紙かノート1ページに書き出していきます。
WordやGoogleドキュメントでもいいですよ。
テーマ例)ママ向けの資産形成講座
- 支出の種類について
- 住宅購入のメリットデメリット
- 教育資金の算出の仕方
- 老後資金の算出の仕方
- 具体的な資産形成方法(貯蓄、株式、投資信託)
テーマ例)NISAに興味がある人向けの資産形成講座
- NISAの概要と、節税効果について
- 複利について
- NISAで買える商品の種類
- 証券会社や銀行の特徴
ターゲットが違えば、「資産形成」一つとっても、全く内容が変わってきますね。
「ママ」は、出産を控えたママなのか、子どもが3人いるママなのか、専業主婦なのか働くママなのかでも変わってくるので、更に細かく分解しても良さそうですよね。
ということは、何編かに分けることができそうですね。
そんなことも見えてきます。
動画の視聴者は誰なのか
テーマに沿っているか
余分な話が入っていないか
逆に足りない話はないか
ざっくりとこんな感じで、書けましたか?
ざっくりといっても、コンセプト決めになるので、実はここが一番むずかしいかもしれません。
ではコンセプトが決まったら、次は、さらに細かく落とし込みます。
「箱書き」形式が便利!動画を視覚的に分解しておく
「箱書き」と呼ばれる台本があります。
多分、箱みたいな形の四角が集まって出来てるからだと思うのですが、私は企画構成するときに、よくこの箱書きを使います。
何がいいかというと、まだできていない動画を可視化できるからなんですね。
え、可視化って、絵は苦手だよ!
と思った方。
安心してください。
描きませんよ。
ママ向けの資産形成セミナーの箱書きはこちら。
お、なんか整理された感ありますね(笑)
説明します。
左の列が、実際に動画で見える画(え)のイメージ。
右の列が、細かい内容です。
それを、章(項目)ごとに区切ってます。
オープニングで挨拶をして、
まずは今日話す内容を紹介して、
支出の種類は、固定費と変動費について説明して、固定費を抑えると節約効果が高いという結論にする。
次の項目は住宅購入のメリット・デメリットを説明しよう。
表示する表やスライドを用意しないといけないな。
などなど、流れが見えてきましたか。
赤字で書いてあるところは、私がセミナー動画や教材動画の編集によく使う手法です。
今日の内容説明は、「今からこれ話すよ!」ていうのを先に、文字で見せておくとわかりやすいからです。
目次ですね。

こんな感じで目次にするとわかりやすいです
扉というのは、1枚バーンとテロップだけの画を差し込むことです。
セミナー動画って、主に講師の方の実写で進んでいきますよね。
実写をずっと続けると飽きてきちゃうので、扉でくぎることで、これから話す内容が変わるよ、と視覚的に変化させます。
(トリキリとか、間仕切りと呼ばれることもあります)
これは編集で入れるので、撮影時には撮る必要はありません。
でも、扉が入るんだと理解して撮影することで、前後の文脈がつくりやすいですよね。

それっぽい写真とテロップ組み合わせてもいいですね。
箱書きを見ながら、流れが把握できたら、トークスクリプトを書けばOK。
スライドを使うなら、どんな順番でどんな内容を入れるといいかもわかりますよね。
もし順番がおかしければ、箱書きの段階で赤を入れればいい。
撮りこぼしも防げるし、撮ったらこれに従って編集すればいいだけなんです。
ほら、だんだん見えてきましたね。
だから箱書き=動画の設計図。
箱書きが書けると、外注する際も、動画制作会社にイメージを伝えやすくなります。
前述の箱書きサンプル、Googleドキュメントでつくっているので、もしよかったらお使いください。
ご自身のマイドライブにコピーすると、編集できるようになります。
まとめ
以上、私が実際にやってる企画構成の一部を抜粋してお伝えしました。
どんなことも、図解したり、可視化するといいとよく聞きますが、動画も同じです。
バラエティ番組のディレクターは、この箱書きを持ちながらロケをして、頭の中で編集しながら撮れ高を確認してます。
そして、撮れたものと撮れなかったものを整理して、もう一回編集台本として練り直してから編集に入ります。
そのくらい、設計図って大切です。
最後に営業すみません!
その名の通り、ストーリーをしっかりと掘り下げることで、クライアント様の想いやビジネスの課題解決に寄り添う動画を作ります。
なので、企画構成がプランに含まれています。
ご自身で撮影されて編集だけ外注したい、という場合でも、撮る前にぜひご相談いただけると、きっとお役に立てると思います!
もう一度いいますが、設計図なしで家は建てられません。
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