近年は音声配信市場が盛り上がってきており、タレントや著名人も続々と参戦してきています。
とはいえ音声配信だけで食べていくのはまだまだ難しく、音声配信で集客し、オンラインサロンのようなバックエンド商材などと組み合わせることによって、有効なマネタイズとなります。
そこで今回は、音声メディアVoicyとオンラインサロンの掛け合わせによって、集客に成功している事例を解説します。
VoicyのパーソナリティにはYouTube講演家の鴨頭嘉人氏や、税理士の大河内薫氏などオンラインサロンを運営している方も多くいるのです。
その中でもVoicyのリスナー数とオンラインサロンの会員数が、いずれも国内トップクラスであるキングコング西野亮廣氏の活用事例を見ていきましょう。
目次
Voicyでオンラインサロンの集客をする
西野亮廣氏はVoicyをオンラインサロンの集客に上手く活用しています。
Voicyの緒方憲太郎代表によると、オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」の約16万人の会員数のうち、半数ほどが音声メディアからの流入なのだそうです。
西野亮廣氏はVoicyの配信において様々な形でオンラインサロンの広告をしており、配信を聞いて興味を持ったリスナーがサロンに入会する仕組みをつくっています。
具体的にどのように広告して、サロンの魅力を伝えているのか見ていきましょう。
冒頭と締めのあいさつ
西野亮廣氏は毎日の配信で欠かさず、オンラインサロンの存在をアピールしています。
毎回の放送で繰り返される冒頭と締めのあいさつを見てみましょう。
冒頭では
「どうも、キングコングの西野亮廣です。お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております」
締めには
「オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、西野亮廣が現在手がけている最新のエンタメビジネスに関する記事を毎日2000文字〜3000文字投稿しております。興味がある方はぜひ覗いてみてください」
という定型文が必ず入っています。
視聴者は毎日、このあいさつを耳にしているので、ながら聴きでも自然とオンラインサロンの存在が頭に入ってくるのです。
オンラインサロンの相談へ回答する
西野亮廣氏はVoicyを毎日配信していますが週に1回、オンラインサロンメンバーの相談に応える企画を行っています。
こういった配信によってオンラインサロンの認知を獲得でき「自分もサロンに入会して西野さんに質問したい」と思うリスナーもいるでしょう。
毎週日曜日に、サロンのコメント欄に届いたさまざまな相談の中から3〜4人をランダムで選び、西野氏ならではの視点で解答しています。
西野氏に直接質問をできるというメリットが開示されることによって、オンラインサロンへ入会したいひとが出てくるのは間違いありません。
サロン記事の読み上げ
西野氏はVoicyで定期的にサロンメンバー限定の記事の読み上げを行っています。
オンラインサロンのメインコンテンツである最新エンタメビジネスに関する記事をVoicyで公開することによって、リスナーはいわばサロンの無料体験をしているのです。
本来、サロン外に口外禁止の記事の読み上げを10日に1回ほど行っており、サロンに入会するか判断する材料を提供してくれています。
結果として、「こんな記事を毎日読めるのか!」と感心したリスナーがサロンに入会するのです。
Voicyからオンラインサロンにひとが流れやすい仕組みをつくる
Voicyのリスナーが「オンラインサロンに入りたい!」と思ったとしても、サロンの入会方法が分かりにくかったり、面倒だったりすれば入会する意欲は下がってしまいますよね。
その点、西野さんの設計は巧妙で、Voicyからスムーズに入会できる仕掛けになっていると感じました。
Voicyからオンラインサロンにひとが流れる仕組みをどう設計しているのかを解説します。
世界観の統一
Voicyとオンラインサロンの世界観が統一されています。
両者が似たような雰囲気を醸し出しているため、西野さんのVoicyを好きだと感じたファンはオンラインサロンも好きになりやすいのです。
具体的には、名前と色が統一されています。
Voicyのチャンネル名はオンラインサロンと同じ「西野亮廣エンタメ研究所」。さらにサロンのホームページのメインカラーにはVoicyと同じオレンジ色を使用しています。
名前と色を統一することによって、Voicyとオンラインサロンの世界観を合わせているのです。
ワンクリックでホームページへ
西野氏のVoicyのリスナーはいつでも簡単にオンラインサロンの詳細の確認や、入会手続きができるようになっています。
Voicyのページのいたるところにサロンのホームページのリンクが貼られているからです。
チャンネルのホーム画面にはもちろん、毎回の配信のほぼ全てのチャプターの欄にもリンクが付いています。
サロンを気になった人が、ワンクリックでホームページを覗けるような仕組みになっているため、入会希望者の取りこぼしが少ないのです。
オンラインサロンの活動をVoicyのネタにする
西野氏はオンラインサロンとVoicyを組み合わせて、サロンの活動をVoicyで話すネタとして有効活用しています。
Voicyで話すために新たな知識を仕入れる必要は一切ないため、ネタ切れなく毎日配信が可能です。
相談回答、サロン記事の読み上げの他にも、サロンメンバーの話やサロン内で進めているプロジェクトなど、Voicyで話されるテーマのほとんどはオンラインサロンと関わっています。
オンラインサロンでの活動をVoicyで話すことで、サロンへの集客とVoicyのネタ切れ回避という効果があるのです。
まとめ
今回はキングコングの西野亮廣氏が、音声メディアVoicyと自身の運営するオンラインサロンをどのように連携しているのかについて紹介しました。
西野氏は
- Voicy内でオンラインサロンの宣伝をする
- 世界観を統一し、Voicyからオンラインサロンにひとが流れやすい仕組みをつくる
- オンラインサロンの活動をVoicyのネタにする
このような方法で相乗効果を生み、ファンを増やしています。
西野氏のモデルを参考に、Voicyとオンラインサロンを連携させるひとがこれから増えていくでしょう。